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協同建設株式会社 長野市松代東条の地で人と暮らしを考える「ヒューコス」

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REPORT
リノベーションリフォームスタッフブログ

100年後の家

小さいころ見ていたCMで何故か目に焼き付いているものありますか?

 

私が中学2年生の時、エムウェーブでフィギュアスケートの世界選手権が開催され、ロシアのヤグディンという当時オリンピックで金メダル取った凄い選手が長野に来るぞ!と、エムウェーブに生で観戦しに行きました。

その演技に感動して、VHSにテレビ放送を録画し、何度も観ることが日課だった私には、その放送の中で繰り返し放送されていたCMの中で目に焼き付いているものがあります。それは某ゼネコンの「建設現場ゼロエミッション」のCMです。

毎回いい所で出てくるゼロエミッションのかわいいキャラクターを見た瞬間早送りをしていた記憶があります。

その「建設現場ゼロエミッション」とは、建設現場における廃棄物のうちリサイクル(再資源化)率を増やして、最終処分(埋立等)を0ゼロに近づけるという活動ですが、最近建設現場で仕事をしていても全然聞かない言葉になっています。

 

現在では分別してリサイクルをすることは、ある程度当たり前にやってきていることではありますが、中間処理業者任せになっている部分も多いと思っているとことが現状だと思います。

現場での分別。木だけでも3種類分別してます。

また、「建設現場ゼロエミッション」って言葉があまり聞かなくなってきた背景には、「リサイクル」=「エコ」って考え自体も変化してきていると思います。

今では「エコ」や「環境配慮」の指標に「CO2排出量」が多く使われている背景があるので、リサイクルすること自体がCO2を排出しているということも考慮しないといけないと思います。

 

私が大学在学時に建築家が自邸をリノベーションしている際に行われた、壁に漆喰塗るワークショップに参加したのですが、その時に建築家が言っていた言葉、「環境の為に『100年住宅をつくろう』という広告や謳い文句が多いですが、ゼロから100年住まい続ける住宅をつくるよりも既に50年住んだ家を直してより良くして、もう50年住み続けられるようにすることが本当の環境配慮だ」と言っていたことを思い出しました。

 

現在では、既存の住宅をリノベーションする際に現状の建物の構造計算をすることもでき、構造の補強が出来たり、窓や床・壁・天井の断熱を強化したりも出来ます。そういった丁寧な作業を積み重ねていくことで、新築の性能を獲得しながら雰囲気のある土壁や梁を残したリノベーションも可能になっています。

100年後の環境配慮した未来の家は想像するような先進的なギラギラした家では無くて、今、普通に住んでいる家の形なのかもしれないですね。

 

今年7月にクローズするスペース・マウンテンと2027年にリニューアルオープンするスペース・マウンテンの工事風景

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