Monthly_delivery_HUCOS vol.11 床のお手入れ 〜無垢フローリング・畳〜
長年使い込むほどに風合いが増し、汗ばむ季節でも素足にサラサラと気持ちいい無垢のフローリング。そして、畳も調湿性や保温性に優れ、感触の良さが魅力です。でも無垢材や畳はメンテナンスが大変と思われている方も多いのではないでしょうか?日常のお手入れのポイントや傷やシミがついてしまった際の対処法、ナチュラルクリーニングについてもお伝えします。
Monthly_delivery_HUCOS vol.11 床のお手入れ 〜無垢フローリング・畳〜
フローリングの種類について
木質系のフローリングは、「無垢」と「複合」のフローリングに大別することができます。無垢フローリングは木そのものを機械で削り床材にしたものです。一般的には厚み15mmの木材の内部まで全部同一の木材で形成されているので、「単層フリーリング」とも呼ばれ、まさしく木そのものを使用した床材です。そして、いわゆるフローリングと呼ばれているのは、合板などの基材の表面にシートや無垢材を張り合わせたフローリング材で、こちらは「複合フローリング」と呼ばれます。
素足に気持ちいい無垢フローリング
木の質感や風合いを感じることができ、そしてなにより夏も冬も素足で歩いて気持ちいいというのが、無垢フローリングの魅力です。季節や気候に合わせて木が呼吸するので、調湿効果や断熱効果が高く、室内空間をより快適に保ってくれます。そして耐久性が高く、長く使うことによる経年変化で深い味わいが出てきます。一方、複合フローリングは合板なので反ったりねじれたりということが少なく、例えば傷や汚れに強いもの、防水性や防音性が高いものなど、機能性のバリエーションが豊富なのが特徴です。ただ、木本来の良さは薄れてしまいます。木そのものが持つ質感や温かみは無垢材にしか出せないものがあります。
ペットの足にも優しい無垢フローリング
合板フローリングは、表面がコーティングされていて少しツルツルとしているものが多いですが、無垢フローリングは、合板フローリングよりも感触が柔らかく、人間にとっても、ペット無垢の木は湿度調整もしてくれるため、ペットの体調管理がしやすく安心できるというメリットもあります。同じ無垢フローリングでも樹種によって硬さが異なります。ナラやサクラなどの広葉樹は比較的木の成長が遅いため目が詰まっているのでとても硬く、一方カラマツやスギ、パインなどの針葉樹は成長が早く空気を含んでいる分柔らかく、ペットが爪を立てより踏ん張りをきかせやすいと言えます。その分傷もつきやすいですが、特に冬場は無垢の木の温かみや肌触りの良さを実感することができます。
ペットとの暮らしの中で心配なのが、ペットの粗相ですよね。無垢材は湿気が多いときは湿気を取り込み膨張し、空気が乾いてくると湿気を放出するという調湿機能を持っているため、張り合わせるときにはわざと間を少しあけて設置します。ペットが粗相した際に、水分が隙間に入り混むと臭いが残る可能性があるため、長時間の放置は禁物。なるべく早く拭き取るようにしましょう。アンモニア臭には、クエン酸が効果的です。拭き取ったあとクエン酸をぬるま湯に溶かしてスプレーし、もう1度拭き掃除をすると臭いが残りにくくなります。また、オシッコのアンモニアによって、そこだけ漂白されたようにフローリングが白くなってしまうこともあります。そのような場合は、灰やお酢を使ったクリーニングがおすすめです。以前のブログでその方法をご紹介していますので、ご覧ください。
>「無垢フローリングの汚れ落とし」
畳の魅力
無垢フローリングよりもさらに調湿性、断熱性、そして弾力性に優れているのが畳といえます。なんと畳一枚で約500ccの湿気を吸い取る機能があるといわれています。加えて、畳の表に使われるい草には、抗菌作用や浄化作用もあるので、赤ちゃんのお昼寝や小さな子供達が元気に遊ぶ時も安心ですね。テーブル+椅子のスタイルが主流になった現代では、和室は本当に少なくなりましたが、リビングの一部を畳敷きにすることによって、ゴロッと昼寝というのもいいですよね。また、畳表といえば「い草」ですが、最近は和紙を編み込んで作る「和紙畳」が人気です。い草と比べると消臭効果や森林浴のようなリラックス効果は劣りますが、耐久性が高く経験劣化しにくい点や豊富なカラーバリエーションも人気です。
無垢フローリングはお手入れが大変?
人にもペットにもみんなに優しい無垢フローリングですが、日々のお手入れが大変と思われている方も多いのではないでしょうか?もちろん、なにか液体等をこぼした場合はすぐに拭き取るというようなことは必要ですが、実は意外と手はかかりません。普段のお手入れは掃除機やほうきでのゴミの除去と、雑巾がけが基本です。もし乾拭きで落ちない汚れがある場合は、中性洗剤を薄め、固く絞った濡れ雑巾で拭きましょう。そして、その後はしっかりと乾拭きで拭き取りましょう。もし、物を落としたりして傷やへこみができた場合もあまり心配する必要はありません。無垢材は、水分を吸収して伸縮する性質がありますので、水を含ませたティッシュや雑巾を置いて水分を吸収させることで、傷がほとんど気にならないくらいまで戻ることがあります。また引っかき傷などはサンドペーパーで軽く削り取るという方法もあります。
定期的なワックスがけは必要?
無垢フローリングのメンテナンスで一番気になるのが、頻繁なワックスがけが必要なのでは?ということではないでしょうか? 無垢フローリングの仕上げとしては、無塗装、オイル塗料を内部に浸透させる自然塗装、そして表面に塗膜をつくるウレタン塗装の大きく3種類ありますが、HUCOSでは、木そのままのサラサラとした肌触りで柔らかさや温もりを感じることができる自然塗装をおすすめしています。ウレタン塗装の場合はもともと汚れに強いので、日々のお掃除で大丈夫ですし、自然塗装の場合も実際には定期的な再塗装はほぼ必要はありません。経年によって無垢フローリングの表面がカサつき始めて艶がなくなってきたら、メンテナンスのタイミングです。塗りすぎに注意して塗布することで、自然な艶感と水気に対する保護性能が蘇り、よりきれいに保つことができるはずです。
樹種等によって、あえて無塗装のフローリングを施工する時は、HUCOSでは「キヌカ」を使用しています。昔は米ぬかを煎り布に包んだぬか袋で、家中をピカピカにしていたことをご存知でしょうか?その米ぬかが主原料の自然塗料で、臭いもなく赤ちゃんがなめても大丈夫という商品です。刷毛ではなく、ウエスを使用して薄く一度塗りするだけで仕上がり、木になじみやすく木目がより際立ち、無垢フローリングの魅力をさらに高めてくれます。
畳の汚れはどうする?
畳にシミがついてしまった時は慌てますよね。その時の対処法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
・クレヨンがついた時
クリームクレンザーをごく少量乾いた布につけて丁寧にこすります。歯磨き粉と使い古しの歯ブラシで目に沿ってこするのも効果的です。
・醤油やコーヒーなどをこぼした時
こぼした上に小麦粉やベビーパウダーなど水分を吸収する粉末をたっぷりとかけ充分に液体を吸い取らせます。それを掃除機で吸い取り、その後に固く絞った雑巾で何度も拭きます。
・畳を焦がしてしまったら
畳についたお線香やタバコの小さな焦げ跡は、目の細かい紙やすりを使い焦げ跡を削ることで効率的に焦げ跡を落とせます。表面をきれいにしたら補修塗料、あるいは水で薄めた木工用水性接着剤少量を塗ってからなじませましょう。
酢を用いたナチュラルクリーニング
畳全体の汚れが気になる時は、酢水(酢1:水4)で雑巾を固く絞りさっと拭き、その後に十分に乾拭きしましょう。酢の入った水で拭くことにより汚れが落ちやすくなり、また畳表の日焼けを抑制する効果も期待できます。