リノベを楽しむ
住まい方。
私たちがこの家を 直して住むまで。
古い家の落ち着いた雰囲気が好き。だから新築するのではなく、中古住宅のリノベーションを前提に私たちに見合う物件をネット検索でさがしていました。条件は、子どもが通う小学校の通学区内にあること。必然的に私の実家の近くになります。
まずは家づくりをどこに頼むか、ネット検索で見つけたHUCOSさんの見学会に参加して、「ここがいい」と私が言うと、「いいんじゃない」と夫が答え、すんなり決まりました。
この家に出会うまでには半年ほどかかりました。庭も家屋も広いうえ、物件取得に予算を割いてしまったので、住居のリノベーションは部分的に施すことにしました。キッチン・ダイニングとリビングを区切る壁は壊して、ひとつの空間に。
家族が一番長く過ごす居室と、風呂・トイレを含む家の中心部分を、断熱材でしっかりと囲いました。
玄関ホールから続く洋室は「ひとりになる時間」を熱望していた夫の自室に。リビングから続く和室は私と子どもたちの寝室に。続きの小さな和室は床を貼り、子ども部屋になるまでは私の好きなものを置く空間になりました。
それぞれの部屋の壁は自分たちで漆喰を塗りました。
家づくりの記憶はそのまま、わが家への愛着となるでしょう。
新しい快適性と 古い味わい。
直して住むと決めた家は、築50年の中古住宅でした。
玄関まわりやいくつかの部屋はきれいにリフォームしてあったので、手を入れたのは家族みんなで過ごすL D Kと水回りくらいです。
和室の雰囲気はそのまま残したくて、壁に漆喰を塗ったり、天井や欄間など木部を塗装しましたが、ベースはそのまま生かしています。
キッチン・ダイニングとリビングは断熱材でしっかり囲んで、ひと続きの空間に。和室は、ほぼそのままの古い趣を残した。
広々、ぐるぐる。
キッチン・ダイニングとリビングの間の壁は、構造上抜くことのできない柱があって、あえて一部を壁として残しました。
キッチン側に棚をつけて収納に生かしつつ、自然な目隠しになっています。木の床が気持ち良くて、ソファは処分して床に座るようになりました。おかげで広々。子どもたちがぐるぐると走り回っています。
⚫︎リビングのテーブル天板は“この木なんの木”のモンキーポッドの一枚板。
⚫︎和室の壁は生かして、リビング側に断熱を施したので、当初より壁が分厚くなっている。
⚫︎洗面所とダイニングの間は扉を閉めると脱衣室になる。
扉はいらない。
ものをしまい込むのが嫌で、収納の扉はできるだけつけませんでした。キッチンはフレームと棚板と最小限のパーツだけで構成されるシンプルなものを選び、押入れの襖は取ってしまいました。匂いがこもることも、無駄にものを溜め込むこともありません。何かを買うときは本当に気に入るものを選ぶようにしています。
⚫︎かわいい壁紙はHUCOSさんが私の好みそのものを提案してくれた。
⚫︎ 欄間の意匠がお気に入り。
⚫︎グレーもHUCOSさんから提案された色。
⚫︎壁の漆喰は自分たちで塗って、より愛着ある空間になった。
⚫︎和室の欄間は意匠が気に入ったので残しつつ、色だけ塗り替えた。
⚫︎シンプルなキッチンにウィリアムモリスのデザインの壁紙が映える。
⚫︎洗面室のタイルはブルーに。
⚫︎和室の柱に子どもたちの成長の記録を残して。
新築も視野に入れつつ、子どもの通学区内という条件でさがすなかで、タイミング良くこの家に出会えました。土地が広くて取得に予算を取られてしまい、しかし玄関まわりなどは改装済みで状態も良かったので、部分リノベーションを選びました。
HUCOSさんにはシステムキッチンや照明器具など、自分の希望を聞いてもらう一方で、何も言わなくても好みをわかってくれる安心感がありました。せっかくのリノベーションなので、子どもたちにも壁塗りを経験させたかったのですが年齢的に厳しく。今後、子ども部屋を変えるときに一緒にやってみたいと思っています。
キッチン・ダイニングやリビングには、壁はもちろん床にも天井にもしっかり断熱を入れました。断熱材は吸音もするそうで、
外の音が気になりません。夜に間接照明を暗くしてリビングにいると、静かで落ち着いて、洞窟の中にいるようです。
和室の縁側を整えて、お茶を飲めるような空間にしたいです。今は子どもふたりと和室で一緒に寝ていますが、大きくなれば自室が必要になるでしょうし、暮らし方は変わっていくと思います。
竣 工 | 2018年11月 |
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築年数 | 築50年(2020年時) |
家族構成 | 夫婦+子ども2人 |
延床面積 | 119.25㎡(35.99坪) |
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リノベ面積 | 82.40㎡(24.87坪) |
設計・施工 | HUCOS 協同建設株式会社 |